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アンケート調査を終えて(男女共同参画推進室から)

今回は,男女共同参画推進に関し,「仕事と家庭の調和(ワークライフバランス)」を中心に照会することにしました。

問1については「仕事と家庭を両立」するうえで何が必要か男性女性双方に回答をお願いしました。

問2,問3については,「仕事と家庭の両立」について,その負担の実態と支援制度について女性を対象に質問をしました。

問1について

問1の調査の結果,「職場の理解」「年次休暇等の取得しやすい環境」など職場環境に対する要望,意見が多くありました。
これは,「4.男女共同参画推進に対する意見」欄の自由記述でもうかがえます。
職場環境に対する要望・意見に対しては,「男女共同参画」の意義について本学教職員が理解を深める努力が必要と思われます。そのためには教職員に対する意識啓発活動が不可欠といえます。
男女共同参画HPを活用した情報提供あるいは広報誌での活動紹介,男女共同参画推進の先進校から講師をお招きして「特別講演」を実施するなど,積極的に「男女共同参画に対する意識啓発の推進」を図っていきたいと考えています。

「勤務時間の弾力化」を求める回答も多くありました。
このことについては,本アンケートの回答者が裁量労働制適用の教員・研究者,常勤事務職員・技術職員,非常勤職員など勤務形態が多様であり,職種によりその要望の意味合いも異なるものと考えられるため,より詳細な分析が必要です。
制度の改善を要望する意見に対しては,その分析とともに法的に改善が可能か否かを含め検討することとします。もし,制度の理解不足からこのような回答に至ったとすれば,本学における育児・介護等で取得出来る休暇等の制度について容易に理解できるよう男女共同参画室HPやメール等を通じ学内への周知に努めたいと思います。
その上で,必要に応じたアンケートを実施することにより学内への浸透度を調査し,制度改善に結びつければと考えています。

「病児保育への支援」と「両立に関する精神的支援」については,女性の比率が高くなっています。当該支援について,男性より女性のほうが問題意識を持っていることがうかがえます。学内カウンセラーの活用や外部機関との連携など,引き続き課題解決に向けた努力が必要です。

問2について

問2の「仕事と家庭の両立」で負担に感じることは何かについて質問したところ,最も多い回答となったのは,「疲労,睡眠不足,精神的ストレスなどを感じる。」次いで,「早退,遅刻,休みなどが不規則になってしまう」でした。
このことは育児・介護の担い手が主として女性であり,子供の病気時の対応においても女性に負担がかかり仕事と家庭の両立に苦慮していることをうかがわせます。
家庭生活は育児や介護に限らず家事全般も含まれており,家族の協力は不可欠です。
男女共同参画社会は,多様な生き方を尊重し,全ての人があらゆる場面で活躍できる社会であり,男性にとっても暮らしやすい社会であることから,男女共同参画の理解に向けた男性に対する積極的な働きかけも必要です。
女性教員からは,「多忙時のサポート体制が整っていない。」や「仕事が忙しく育児・介護に要する時間が削られる。」との回答も多く寄せられています。何らかのサポート体制の整備が必要ですので,今後検討します。

問3について

問3については,女性が大学での職務(教育・研究業務)を継続しやすくするためにどのような制度,支援が必要かを照会しました。その結果,問1の回答と若干順序は異なるものの「柔軟な勤務時間制度」「職場の理解の促進」が上位に入りました。
次いで,「育児・介護休業を取得しやすい体制整備」の順となりましたが,問1で上位であった「年次休暇を取得しやすい環境」と同様,休暇を取得しやすい環境を望んでいることは明らかです。
問1に対するコメント同様に男女共同参画推進の意義を広める活動と,本学における育児・介護休業あるいは休暇制度の周知を積極的に行うことが必要です。次いで,「病児保育」「長時間保育」「学童保育」「一時退職後の再雇用制度」が高い回答率となりました。
教職員からの必要性が高いことを認識するとともに,近隣保育施設の情報収集をはじめ実現の可能性について検討する必要があります。

回答項目には記載されていませんが,「その他(主な意見)」あるいは「自由記述」欄で「学内に保育施設(あるいは保育スペース)があると良い。」との意見・要望が多く寄せられました。

「保育所への入所優先制度」への要望もあることから,保育施設の設置の有無については早急に検討すべき事項と認識しています。また,上記で触れた項目以外にもまんべんなく回答が寄せられており,それぞれの支援策の可否についても検討が必要です。

最後に

男女共同参画推進室が設置されて2年目を迎えようとしています。多くの課題をかかえた中での活動となりますが,着実に一歩ずつ解決していきたいと思います。

最後に,自由記述欄において,「推進室が何を目指しているのか明確にしてほしい。」との意見がありました。アンケート依頼時には実現していませんでしたが,その後,豊橋技術科学大学男女共同参画の基本理念・基本方針を策定しました。
基本理念にも謳っていますが,「修学,教育・研究および大学運営等あらゆる場面において,男女が互いを尊重し,それぞれが個性と能力を発揮できる活力あるキャンパスを実現するため,男女共同参画宣言「EQUAL」を掲げて大学が一体となって男女共同参画を推進する」こととしています。

今後とも男女共同参画推進室への関係各位のご協力をお願いいたします。

以上

平成24年3月7日 男女共同参画推進室

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